第397章 牽制

J国の国境沿いの町、あるレストラン。唐沢森と千葉智子が向かい合って座っていた。

「唐沢社長、本日はご多忙のところ、お時間を頂戴しありがとうございます」

「千葉社長、畏まらなくていい。妹がわざわざ紹介してきた方だ。こちらも礼を尽くすべきだろう。それに、遠路はるばるここまで来たんだ。誠意は十分伝わっている」

二人はグラスを上げ、軽く合わせた。

「唐沢社長。今回参りましたのは、まずは私に協業の意思があるとお伝えしたくて。もうひとつは……少し、伺いたいことがございます」

唐沢森が眉を上げる。

「ほう。何だ?」

千葉智子はもう一度グラスを合わせながら、探るような視線を向けた。

「以前、...

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