第412章 彼女と結婚しろ

暗闇の中で、福江良平はそのメッセージを食い入るように見つめていた。

送信者は唐沢森。

「福江良平。唐沢森だ。おまえの診断書は俺が預かってる。世間にばらされたくないだろ? なら条件をのめ。まず一つ目――唐沢知子と結婚しろ」

続けて、追い打ちが来る。

「知子が火傷で顔に傷が残ったのは知ってるよな。今の唐沢知子は、誰も嫁にもらいたがらない。だが、おまえがもらえ」

添付されていたのは、赤い箱の写真と、黄ばんだ一枚の紙。

福江良平は奥歯をぎり、と噛みしめた。胸の奥で煮えたぎる怒りが噴き出しそうになる。スマホを握る指が勝手に強ばり、今にも壊してしまいそうだった。

くそったれの唐沢森――あの...

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