第434章 きつく抱きしめる

千葉清美は道すがら、雲田幸也からの着信を受けた。

「千葉先生、こんにちは。雲田幸也です」

まさか向こうから電話をしてくるなんて。千葉清美は思わず胸が弾んだ。

「雲田幸也さん、こんにちは。手術のあと、具合はどう?」

「千葉先生……一度、お会いしたいです」

千葉清美は車を路肩に寄せ、静かに停める。

「次の手術までは、まだしばらく間が必要よ」

「はい、分かっています。ただ……会いたいんです。先生が、僕に優しくしてくれるのが分かるから。今……気分がよくなくて……周りの人が、あまり僕を好きじゃないみたいで……昔は、そんなこと気づきもしなかった」

意外だった。千葉清美は眉をひそめる。

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