第445章 予期せぬキス

「マークス、だから電話してるんだ。きっと、おまえなら手があるだろ」

受話器の向こうのマークスは、片手にスマホを持ったまま、もう一方の手で頭頂の金髪をがしがし掻いた。

「ほんと、おまえは俺に面倒ばっか振ってくるな。こうしろ。本人に直接、清美へ電話させろ。もしかしたら清美は、それを待ってるのかもしれない」

中村颯太は渋々、その言葉を自分のボスに伝えた。

福江良平が冷ややかに中村颯太を睨む。

中村颯太はしょんぼりして言った。

「ボス……清美に、電話したらどうですか? もしかしたら、来ていいって言ってくれるかもしれませんし」

福江良平は鼻でふん、と息を吐き、左手を腰に当てたまま右手でス...

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