第482章 彼を怒らせて追い払う

千葉清美の胸も、きゅっと縮んだ。けれど顔色ひとつ変えず、黙々と食事を続ける。

福江良平が首をかしげて彼女を見た。

「清美、スマホ鳴ったぞ。誰かからメッセージか?」

千葉清美は画面を開かず、表示された番号だけを見る。

「知らない番号です。たぶん広告か何かでしょうし、急いで見るほどでも」

福江良平もちらりと番号を見ていた。やたら長い数字の羅列――T国のものだろう。

彼は箸を進め、ゆっくり噛んで飲み込む。

「清美が選んだこのレストラン、本当にいいな。味もいい」

千葉清美は俯いたまま、

「そうですか。じゃあ、たくさん食べましょう」

とだけ言った。

食事を終えると、二人は手をつな...

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