第488章 すごい

千葉清美はその場に立ち尽くしたまま、黙り込んでいた。視線だけが無意識に、どこか一点を追っている。

福江良平が彼女の目の前で手をひらひらさせる。「清美? どうした。何考えてる」

千葉清美は我に返った。「あ……ううん、何でもないです。ただ、あなたの悩みを解決するために、わたしにできることがあるんじゃないかなって」

福江良平はそっと彼女を抱き寄せた。「何もしなくていい。お前はもう十分だ。お前がそばにいてくれるだけで、俺は幸せなんだ」

千葉清美は両腕を彼の腰に回し、額を胸に預ける。胸の奥で静かに決めた。福江家のあの父子に、早急に連絡を取る。

雲田幸也に、できるだけ早く辿り着く。

障害は山...

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