第499章 薬

小林輝宏は手を上げ、小森さんの横っ面をぽん、と軽く叩いた。

「小森さん。更生のチャンスをやる。雲田さんを呼んでこい」

ソファ席に戻ると、片脚をもう片方に組み、つま先で目の前のテーブルをトン、トンと叩きながら、獰猛に笑う。

「小森さん、手早くしろよ。俺、気が短いんだ。いつまでも待てねえぞ」

小森さんは何度も頷き、すぐにスマホを取り出して電話をかけた。

「雲田寧々をこっちへ呼べ! 早くしろ! 指名だ、客がわざわざ指名してんだ!」

ほどなくして、雲田寧々が個室に姿を現した。

高橋北の言うとおり、今夜は派手すぎる化粧はしていない。スカートも、いつものように短すぎない。薄化粧の顔立ちは冷...

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