第518章 無効な婚姻

福江良平も金田介利を見据え、信じられないという顔をした。

「俺がそんなに間抜けか? 女に会社を奪われて、平然としてるって? それじゃ俺は救いようのないバカだろ」

金田介利は立ち上がると、いったん場所を変えてからソファへ腰を下ろした。胸をえぐられるような表情で言う。

「兄貴としてな……お前が情に溺れて、あの女に騙されるのを目の前で見ていながら、どうにもできなかった。俺にも責任がある」

いったんほどけかけた福江良平の眉間が、またきつく寄る。

「情に溺れる? 俺が……あいつを愛してたってのか?」

「当然だ。あの女は、かつてお前がこの世でいちばん愛した女だった。お前との間に子どもを三人も...

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