第544章 腫瘍

マークスはこく、こくと頷きながら、すっかり気力を失っていた。

「そうだな……このままじゃ、清美に会わせる顔がねえ」

中村颯太が彼の顎を持ち上げる。

「お前がそんなシナシナしてるとこ、初めて見た! 失恋したときもこんな感じだったのか?」

マークスはじろりと睨む。

「それ、言うな」

中村颯太は彼を抱き寄せた。

「お前のボスがいねえから、お前はてんやわんや。俺のボスもいねえけど、俺は別にてんやわんやしなくていい。……ただ、行き場がねえんだよ。頭のないハエみてえにさ。ボスが消えて、STグループは上が空っぽ。高橋さんが必死に支えてるけど……いつ戻ってくるんだか」

マークスは諦めたように...

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