第548章 自殺

福江良平は思った。金田介利が何も掴めないならそれでいい。だが、もし捜査の矛先が綸に向くようなことがあれば――そのときは、何がなんでも綸を守らなければならない。

金田誠の住まいのほうは、騒ぎが大きくなっていない。金田介利が、ひとまず情報を押さえ込んでいるのだろう。

福江良平も、むやみに口外はしなかった。介利が誠の訃報を公にしていない以上、こちらから出向いて自分の首を差し出すわけにはいかない。

彼は金田千児の寝室へ入った。室内はしんと静まり返り、千児はぐっすり眠っている。

そっと部屋を出て、階段を下りる。

リビングで待機していたボディガードが、彼の姿を見て近づいてきた。

「福江さん」...

ログインして続きを読む