第56章 彼は殺人犯

鈴木舞の言葉に、千葉清美は彼女と福江良平の混乱に満ちたあの夜を思い出した。

正直に言えば、あの感覚は最悪だった。

結局のところ、強引に体を求められることを好む女性なんていないだろう?

彼女は鈴木舞にメッセージを送った。

「もう遅いわ、舞はもう寝なさい」

「えっ!清美!本当にやったの?!ちょっと試しただけなのに、バレちゃった。もしやってなかったら、すぐにやってないって答えたはずよ!あの暴君旦那と、もしかして彼に無理やりされたの?」

「……」千葉清美はもう返信しないことに決めた。

これ以上話を続ければ、鈴木舞がまた何を言い出すか分からない。

富士山レストラン。

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