第585章 離間

金田千児は付き添い用の控室に座ったまま、ふいに眉間をきつく寄せた。傍らの護衛に問いただす。

「良平のそばにいる、あの人は誰? どう見ても女に見えるんだけど。いつ入ったの? 誰が入れたの?」

護衛も面食らったように目を瞬かせる。

「さっきまでは……いませんでした。もしかして、比嘉様がいらした時に入ったんじゃ……」

金田千児の顔が怒りで歪む。

「やっぱり! あたしと散々やり合ってたのは、時間稼ぎだったのね。表であたしを足止めしてる間に、別の奴を滑り込ませた……あの女が誰かなんて、決まってるじゃない! 千葉清美よ!」

胸が大きく上下する。千児は勢いよく立ち上がり、扉を引き開けると、廊下...

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