第103章 誰が誰を怖がるか

(牧野結菜の視点)

昼どき、平山里穂子が車を出してくれて、会社の近くにできたばかりのレストランでランチを取ることになった。

「結菜、ほら、言ったでしょ! あんた、絶対デザイン向きだって!」

里穂子はそう言いながら私の皿に料理を取り分け、目尻をきゅっと下げて笑う。

私もつられて笑い、何か返そうとした――その瞬間、スマホがぶるりと震えた。

迷惑メッセージのフィルタに引っかかった通知。

削除するつもりで画面を開いたのに、指が勝手にタップしてしまう。

差出人は見覚えのない番号だった。

【牧野様。福山社長秘書の岩瀬でございます。福山社長はすでに弁護士に離婚訴訟関連書類の作成を指示してお...

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