第108章 特別な晩餐

【牧野結菜の視点】

私が言い終えるや否や、平山里穂子の口がぽかんと「O」の形になった。手にしていたマンゴームースも、危うく取り落としそうになる。

彼女は勢いよく立ち上がると、リビングを行ったり来たり。怒りで眉がつり上がっている。

「なんでよ! なんで福山真司の好き勝手にさせなきゃいけないの! ここ、結菜の家でしょ? なんであいつのために譲るのよ!」

言えば言うほど腹が立つのか、里穂子は急に足を止め、私の腕をがしっと掴んだ。目が据わっている。

「ダメ! 売っちゃダメ! 売ったらどこ住むの? ホテル? うち来なよ! うち広いし部屋なんて余ってるんだから、好きなの選んで! 平山家にまで乗...

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