第125章 証拠不十分

(牧野結菜の視点)

翌日、約束の時間どおりに、私は岩本源の法律事務所を訪れた。

彼は自ら水を一杯注いでくれて、口元に自信たっぷりの笑みを浮かべる。デスクに戻ると椅子の背にもたれ、脚を組んだ。やけに余裕のある態度だ。

「福山家にはもう話を通してある。福山守っていう狸親父が法で圧をかけてくる? まだまだ甘い。あいつを怖がる連中は多いが、俺は違う」

その様子を見ていると、不思議と胸が落ち着いた。平山里穂子が連れてきた人だ。やっぱり、当たりだった。

「岩本先生。では本題に入りましょう」

バッグを脇に置き、私は表情を引き締める。

岩本源は頷き、笑みを引っ込めた。仕事の顔に切り替わる。

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