第141章 詫びる

(牧野結菜の視点)

平山里穂子が相変わらず、耳元で兄のことをぐちぐち言ってくる。私はどうにもならず、肩をすくめて首を振った。

「その香水、誰がくれたにせよ、私にとっては同じよ。ただの“物”だもの」

「それが同じじゃないの!」里穂子が勢いよく振り向く。目がきらきらしていた。

「知らないの? この前うちのママがね、お兄ちゃんに『青山家の帰国したばかりのお嬢様』と会わせるって言ったの。そしたらさ、顔、真っ黒! 即答で断ったんだよ? なのにだよ? お見合いは断っておいて、すぐ後に結菜にオーダーメイドの香水を“こっそり”送ってくるって、どういうこと? やましいことがあるってことじゃん!」

ス...

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