第161章 みんな聞いている

(牧野結菜の視点)

家に着いて、シャワーを浴びて出てきても、髪はまだ濡れたままだった。スマホの画面には未読がずらりと並んでいる。

岩瀬さんからは三件。全部、既読スルー。

平山里穂子からは七件。私は彼女のトークを開いた。

「結菜!!! 今夜、杉浦先輩とご飯行った??? 杉浦先輩がSNS上げてるんだけど!」

添付された画像を開く。杉浦晴陽のSNSのスクショだった。写っているのはレストランのデザート。あたたかな黄いろの照明が器の縁を照らし、横には湯気の立つお茶が二つ。本文は短く、「お祝い」とだけ。

コメント欄では、平山里穂子のアイコンがやけに目立っていた。

「何のお祝い?(ニヤ)」

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