第170章 彼は君のことが好きなのか

(福山真司の視点)

椅子の背にもたれ、右手は包帯を巻いたまま肘掛けに預ける。視線だけをノートパソコンの画面に縫いつけ、身じろぎもしなかった。

鼎盛グループ公式サイトのトップページ。デザインチームの欄に、牧野結菜の写真が載っている。

その一枚を、ずっと見ていた。

目の奥がじんじん痛み、乾いてくるほどに。

コン、コン。

ドアが二度ノックされ、岩瀬がトレーを手に入ってきた。

「福山社長、大旦那様が粥を届けろと」

「いらない」

「大旦那様は、粥は飲まなくてもいいが薬は必ず飲め、と。次に胃から出血したら――」

「社長の椅子は降りろ、だろ」

俺が続きを奪うと、声が自分でもわかるほど...

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