第182章 彼は自業自得だ

(福山真司の視点)

岩瀬がそこまで言い終えたとき、俺は長いこと黙ったまま、返事をしなかった。

病室は静まり返っている。規則正しく鳴る心電モニターの「ピッ、ピッ」という電子音だけが、やけに耳に残った。

「福山社長」

岩瀬が俺の名を呼ぶ。

「……ああ」

「先生が大旦那様に社長のご容体を説明していたとき、ちょうど俺が先生に確認しようとして……廊下で聞いてしまいました」

岩瀬の声はひどく低い。大事なことを、慎重に扱うみたいな口ぶりだった。

「先生は、胃の病気じゃないって。さっきのショックと痙攣は、強い精神的なショックで脳が過剰に反応して起きた症状だって言ってました。身体そのものに大き...

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