第81章 実現させる!

(福山真司の視点)

「岩瀬」

口を開いた瞬間、自分の声が自分のものじゃないみたいに冷たかった。

「法務部のいちばん腕の立つ弁護士を呼べ。手段は問わない。あの離婚協議書、今すぐ取り下げさせろ。あいつに思い知らせてやる……この結婚は、俺――福山真司が一日でも首を縦に振らない限り、終わらない。離れられると思うな」

岩瀬は、目に見えて膝が震えていた。長年俺のそばにいる男だ。それでも、こんな俺は見たことがないはずだ。

権力者の癇癪なんかじゃない。追い詰められた獣が、世界ごと引きずってでも道連れにしようとする――そんな狂気。

「ふ、福山社長……」声が裏返る。「そ、それは……難しいかと。協議書...

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