第281章

白井雪葉から送られてきた車のナンバー。水原拓真はすぐにその調査を命じた。

だが、調査の結果は芳しくない。あの車につけられていたナンバーは、偽造されたもの――いわゆる「天ぷらナンバー」だったのだ。

何より致命的なのは、黒川綾の会社を出て以降、その車の足取りがぷっつりと途絶えていることだ。

周辺企業の防犯カメラも確認したが、交差点付近が映っているだけで、それ以外の場所には何の手がかりも残されていない。

犯人は周到な準備をしており、その手口はあまりに鮮やかだ。これは素人の犯行ではない。

(俺の勘が正しければ、相手は相当な場数を踏んでいる……)

その緻密で慎重な手口には、底知れぬ恐ろしさ...

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