第311章

「お前の調査結果に間違いがないなら、この吉野文詠という女……身元を徹底的に洗い直す必要がありそうだな」

「裏から探るのが無理なら、提携という名目で懐に入り込み、奴の正体を見極めるまでだ。腹の中を探ってやる」

「たかが女一人に何ができる。俺の私生活まで支配できるなどと、思い上がるのもいい加減にしろ」

水原拓真は以前から、吉野文詠が接近してきた真意を疑っていた。

だが、いくら調べても尻尾を掴めず、一旦は棚上げにしていた案件だ。

まさかこうも早く、新たな糸口が見つかるとは。

吉野文詠が黒川綾の失踪に関与しているのなら、断じて容赦はしない。

水原拓真はかつて黒川綾に誓ったのだ。「必ず決...

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