第316章

「海外での市場はまだ手薄だ。あんな権力者を敵に回すわけにはいかない」

「この件は確かに不可解だ。真相を突き止めない限り、俺は到底安心などできん」

水原拓真が立ち去ろうとするのを見て、殺し屋は慌てて口を開いた。

「知っていることはすべて話したんだ。もう行かせてくれてもいいだろう?」

「ここにいたところで、俺があんたらの役に立つことなんてない。時間の無駄だ」

水原拓真は冷ややかな視線を落とし、殺し屋を見下ろした。その瞳には軽蔑の色が色濃く浮かんでいる。

「この期に及んで、まだ俺と取引ができると思っているのか? 自分の立場を弁まえろ」

「俺が最も嫌悪するのは、対等でもない相手から条件...

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