第375章

幾度絶頂を迎えさせられたか分からない。ようやく薬効が抜け、意識が鮮明になった黒川綾は、自分に覆い被さり激しく腰を振る男を見つめながら、声もなく涙を零した。

あの夜の光景が、脳裏を絶え間なくフラッシュバックする。

目を閉じれば、水原拓真が見知らぬ女に馬乗りされ、狂ったように肌を重ね合う姿が浮かび上がってくるのだ。

涙が堰を切ったように溢れ出し、胃の奥から込み上げる猛烈な吐き気に襲われ、黒川綾は無意識のうちに目の前の男を突き飛ばそうとした。

しかし、男女の筋力差は歴然だった。

彼女のささやかな抵抗など、かえって男の情欲を煽るようなものにすぎない。

水原拓真は彼女の目にある拒絶の色を察...

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