第434章

「あんた……」

確かに、非常に魅力的な話だった。

白井雪叶はありったけの理性を総動員して、なんとか頷くのを堪えた。

一方、黒川綾は軽く眉をひそめた。

「条件は?」

白井雪叶はハッと我に返り、頭の中の雑念をことごとく振り払うと、黒川綾の隣に大人しく座り直した。

山崎丈司は鼻で笑った。

「条件は至ってシンプルだ。君がこれ以上この件に首を突っ込まないこと、それだけだ。そうすれば我々もこれ以上君に泥を塗るような真似はしない。これからは敵ではなく、味方というわけだ」

「もし、私が断ったら?」

黒川綾の声は相変わらず淡々として、何の波立ちもなかった。

「君が今もこの業界に居座っていら...

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