第465章

山崎丈司は仕方なさそうに、それを直接差し出した。「俺としてもどうしようもなくてね。だが、まずはこれを見てほしい。今回は誠意を持って来たんだ、もう君に何かを強要するような真似はしない」

「今回の件で君に辛い思いをさせたのは分かっている。これで埋め合わせをさせてくれ」

契約書が開かれる。

隅々まで目を通し、黒川綾は少なからず驚きを覚えた。

あの山崎丈司が、これほどの利益を譲歩するとは。

自社に所属する全タレントのドレス制作を彼女の会社に委託するだけでなく、こちらに圧倒的有利な不平等条約までいくつも盛り込まれていたのだ。

「本気ですか?」

「もちろんだ」

山崎丈司のその言葉は、まる...

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