第495章

「母さん、昔あんたがその手で成り上がったのは知ってる。でも今は状況が違うんだ!それに水原拓真が愛しているのは黒川綾だぞ。姉さんが妊娠したところで嫁に行けるわけがない……かえって災いを招くだけだ」

林田承一は狂いそうだった。

なぜ、こんな邪道にばかり頼ろうとするのか、まったく理解できない。

最後の言葉は、ほとんど怒鳴り声になっていた。

林田夫人は後ずさりし、目を丸くした。信じられないという表情の奥に、屈辱の色を滲ませる。

「つまり、あなたの目には、私がずっと卑しい女として映っていたのね?」

誰に何を言われようと構わないが、自分の子供たちにだけは言われたくなかった。

あの時、二人の...

ログインして続きを読む