第507章

林田月香は呆れたように目を白黒させた。

「分かってるわ。お母さんの心の中では、私のことも愛してくれてるだろうけど、それ以上に弟の方が可愛いんでしょ。言われなくても分かってるから」

彼女は腹立たしげに、頭からすっぽりと布団を被った。

林田夫人は困り果てたような顔をした。

「この子は本当に、どうしてそう捻くれてるの。まあいいわ、そのうち分かるようになるから」

「えこひいきは、えこひいきよ」

林田月香はぷいと顔を背け、黙って涙を流した。

ちょうどその時、ドアが勢いよく開け放たれた。

外から入ってきた林田承一は、興奮を隠しきれない様子だった。

「ちょっとこれを見てくれ! やったぞ、...

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