第568章

「もし外で隠し子を作ったら、奥さんに騒がれるんじゃないか?」

「当然だろう、聞くまでもない。隠し子ってのは財産分与に直結するからな。俺と妻はもともと政略結婚だし、外で女を作るのは自由だが、絶対に子供だけは作らないと最初から協定を結んでいるんだ」

名門が何より重んじるのは、利益の交換である。

利益共同体となって初めて、安心して互いに背中を預けることができるのだ。

だからこそ、火遊びは許されても、隠し子を作ることは絶対に許されない。

水原拓真はグラスを手に取り、またもやゴクゴクと何杯も酒をあおった。

その様子を見ていた周囲の者たちは、思わず慰めの言葉をかけた。

「女を囲うと、時々面...

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