第577章

かつて芸能界のトップに君臨した二人だからこそ、自分たちの魅力がどこにあるか熟知している。

チャンスさえ与えられれば、またすぐにでも飛躍できる。いや、以前よりも上のステージへ行ける。彼らはそう信じて疑わなかった。

見る目がないのは世間のほうだ、と。

白井寧々と白井安は顔を見合わせた。

沈黙を破ったのは白井秋子だった。

「私たちの関係は、あなたもよくわかっているでしょう。多くは望まないわ。せめてあの子たちに少しでも仕事のチャンスをあげてほしいの。トップスターには戻れなくても、まずは端役からでもいいから」

「はあ?」

驚きの声が同時に重なった。

その場にいた三人は、白井秋子の放った...

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