第581章

ドアが閉まった瞬間、黒川綾は全身の力を一気に抜かれたみたいに、椅子へ崩れ落ちた。

顔色は紙のように白い。力の入らない身体のまま警官を見上げ、震える声で訴える。

「お願いします……どうか、あの子を助け出してください。あの子は私が養子にした子なんです。絶対に、何かあったら……」

「分かりました。まずは落ち着いてお待ちください。こちらで防犯カメラの確認を続けます。必ず手がかりを見つけます」

そう言われても、すでにかなりの時間をかけて探している。なのに、映像のどこにも子どもの姿がない。つまり――もう、何かが起きている。

林田月香の仕業なのか。

だとしたら、林田月香を動かしている“黒幕”は...

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