第58章

葉山風子は自分の仕事が大好きだった。難しいことは何もなく、美味しい料理を好きなだけ食べられるのだから。

葉山風子は手に持った皿を片手に、パーティー会場の料理テーブルを行ったり来たりしていた。彼女の皿には食べ物が山盛りで、口の中もまた食べ物でいっぱいだった。

「桂原明にも何か持って帰ってあげようかな?でもやめておこう。あいつこの間ずっと私をいじめてるし」葉山風子は口を尖らせ、最終的に桂原明にお仕置きをして、自分で出前でも取らせようと決めた。

葉山風子は美しい蝶のように、パーティー会場を軽やかに舞い、彼女に話しかけようとする人や、一緒に飲もうとする人たちは、相澤俊によって全て追い払われてい...

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