第60章

葉山風子は小森玉子の頼みをあっさりと承諾した。彼女にとっては、どうせ桂原明が夜遅くまで帰ってこないのだから、その時間を利用して新しい友達とおしゃべりでもして、退屈な時間を潰すのにちょうどいいと思ったのだ。

夜に小説を更新するかどうか?

冗談じゃない、作者は一日中疲れているのに、夜は休息が必要ないとでも言うの?

葉山風子は小森玉子を自宅に連れて帰った。玄関に入るなり、葉山風子は小森玉子をトイレへと引っ張っていった。

「料理の前には必ず手を洗わないといけないわ。しっかり洗って、そうすれば食べ物も衛生的よ」葉山風子はそう言って、小森玉子が手を洗うのを見つめた。

白い泡が小森玉子の手に広が...

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