CH321

レン

銃が火を噴き、その反動で私は壁に叩きつけられた。後頭部を激しく打ちつける。手首も指も、すべてが悲鳴を上げていた。

耳をつんざくような轟音。薄暗い部屋の中で、マズルフラッシュが目を焼く。耳鳴りがし、視界が歪んだが、ホタルの苦悶の叫びと、何かがどさりと倒れる音は聞こえた。

「この、クソッ……」

どうやら致命傷ではなかったらしい。もう一発撃ち込もうかと考えたその時、予想通りドアが勢いよく開いた。

ナラだ。

怒りで顔を歪め、彼が踏み込んでくる。私は躊躇わなかった。

振り返り、彼がこちらに視線を向けようとした瞬間、世界がスローモーションのように感じられた。私は銃を握り締めたまま、彼...

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