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リュウ

彼は口を閉ざして俺を睨みつけた。思った通りだ。俺が正しかったから、何も言い返せないのだ。他にどんな代案があったとしても、まだそれを要求することはできただろう。手遅れというわけではない。だが、彼にとっての利益を考えれば、少なくとも書類上だけでも俺を義理の息子にするという事実には代えがたかったのだろう。彼にとっては、その方が都合の良い取引だったのだ。モーガンの気持ちなど、彼にとっては大した問題ではない。もし少しでも気にかけていたなら、そもそもこんな事態を放置したりはしなかったはずだ。

皮肉なことに、どちらに転んでも奴らにとって良い結末などありはしないということだ。仮に俺がここでモーガン...

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