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【レン】

彼女が突っ込んできた。必死さが悪臭となってあたりに立ち込めている。青白い光が明滅する中、彼女の天界の姿がグロテスクに、そして壊れたように煌めいた。その殻はギザギザに砕け散り、無残な状態だ。自業自得だった。彼女が猛然と迫り来る中、私の心は凪のように静かだった。叫び声を上げながら近づく彼女に対し、私は剣を掲げる。剣もまた彼女を覚えており、低く唸りを上げた。

彼女は爪を立てて襲いかかろうとしたが、本格的な攻撃を繰り出すずっと前に、私は剣を振るった。一閃。鋭く、速く、そして決定的だった。まるでバターを切るように、刃は彼女の首を通り抜ける。頭が綺麗な弧を描いて胴体から離れた。

天界の殻は...

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