CH60

モーガン

芳しい湯気が立ち込める中、ツネオが立ち上がった。伸びをする彼の筋肉が、波打つように動く。一滴の水滴が彼の胸を伝い落ち、ランプの柔らかな光を反射しながら、寝間着の腰帯へと吸い込まれていった。私は息を呑み、頬が勝手に熱くなるのを感じた。

「準備はいいか、モーガン?」

低く響くその声に、背筋がぞくりとする。

準備? その問いかけが重くのしかかった。何への準備だというの?

彼は片方の眉を上げると、再び湯船に身を沈め、私の方へと這い寄ってきた。

「そ、そういうのは、ちゃんと顔を出した後でね」私は口ごもった。「お祝いの席のことよ」

私は唇を噛んだ。そうだ。今夜は私たちの結婚を祝う祝宴...

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