CH69

モーガン視点

私は顔を背けた。私の目を覆っていた彼の手を無理やり引き剥がす。顔は火照っていたけれど、お腹の底にも熱が溜まっていた。

「黄金の龍じゃないことが、どうしてそんなに重要なの? 教えてよ。あなたは最高に慈悲深い王様にはなれないかもしれないけど、民に何かあらせるような人じゃないでしょ」

彼はため息をついた。

「長老たちも民も、私が命を懸けて彼らを守ることは知っている。だが、私が彼らを統治できるかどうかは確信が持てないんだ」

「核心を避けてるわね。で、本当の問題は何?」

彼はまたため息をついた。

「人間というのは、みなそうやって単刀直入なのか?」

「いいえ。でも私には無駄にして...

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