第152章 終末世界(子供ができた?)

翌日、渡辺千咲は自分のオフロード車、ハマーH1を受け取りに行った。

このオフロード車は八人乗りで、室内は広く、視界も良好。なにより特筆すべきはその頑丈さで、元は装甲車として作られていたものだ。

砂漠であれ、オフロードであれ、ものともしない。

終末世界。

中島暁のいる場所は朝だった。彼らが以前乗っていたオフロード車は、すでにほぼ廃車同然となっていた。

公道に亀裂が走り、車がそこにはまり込んでしまったのだ。その際、小川凝は頭を打ち、怪我を負った。

幸いにもチャイルドシートがあったおかげで、小さな子供は無事だった。

「一台減っちまうなんて、惜しいことしたな」小川凡は眉をひそめて言った...

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