第171章 1分遅れたら、1人を殺す

渡辺千咲は彼らの会話を途切れ途切れに聞きながら、聞けば聞くほど胸が騒ぎ、顔色を変えた。

大まかな意味は理解できた。とにかく、ここでテロ事件が起きたのだ。

初めてタイに来てこんな目に遭うなんて? この運の悪さは一体なんなの!

まさか、世界平和を願ったら戦争に巻き込まれるとか?

彼女はこっそりとトイレに入り、スマートフォンを取り出した。未読メッセージが数件あり、それは小林沙夜から送られてきたものだった。

『警察に通報して』

『悪い人たちがいる』

その後のメッセージはなかった。

このホテルはパタヤ郊外の小島にある、五つ星の大型ホテルだ。

タイは物価が安く、五つ星ホテルを丸ごと貸し...

ログインして続きを読む