第186章 勲章

 突然、警官や軍服姿の者たちが、どっと部屋になだれ込んできた。

 その物々しい雰囲気に、渡辺千咲は度肝を抜かれた。まるで自分が何かの要人になったかのようだ。

「君たち、外に出ろ。隊長は残れ」阿部部長が威厳のある声で言った。

 ざわざわ。

 後ろにいた者たちは手際よく退出し、小さな会議室は静まり返った。

 目の前の男は、できるだけ威圧感を抑えようとしていたが、渡辺千咲はそれでも緊張を隠せなかった。

 この男の前では、呼吸すら困難に感じられる。

 その目は鋭く、まるで銃を構えたことのある者の眼光だった。

「怖がらなくていい、お嬢さん」男はできる限り穏やかな口調で言った。

「君が...

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