第288章 ラッキーちゃん

雪原城は規則が非常に厳しい。なにしろ、この世界で生き残ってきたのだ。

特別な腕がなければ、どうして生き永らえることができようか。

「私は快晴城の氷魚。城主にお目通りを願いたい」

言い終わると、電子音は鳴りやんだ。

ざあっと音がして。

城内の照明が一斉に明るくなった。

「氷魚」

成熟した落ち着きのある女性が、サイバーパンク風の服を身にまとって現れた。

高い位置でポニーテールに結い、バービーピンクの口紅を塗っている。

目の前のこの少女こそ、雪原城の城主!

高橋栞奈。

「城主!」

氷魚は嬉しそうに声を上げ、すぐに駆け寄って女性をぎゅっと抱きしめた。

「会えてよかった」

...

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