第350章 予知発生

 渡辺千咲は再び晴海城へと向かった。腕には夏ちゃんを抱いている。

 この小さな子は目を覚ましたばかりで、ぱっちりとした綺麗な瞳を開けていた。

 前回、渡辺千咲がここに氷壁を築いてから、さらに拡張が加えられていた。

 あれから数日が過ぎたが、アリナが予知した災厄はまだ起きていない。

「アリナは嘘をついてるんじゃないか」

「副基地長にあんなでかい氷壁を作らせておいて、結局何の災厄も起きてないじゃないか」

「でも、気温が下がって、ずいぶん過ごしやすくなったよな」

「俺、ここ数日、晴海城の方には怖くて行けなかったぜ」

「最近は物資を探しにも出てないしな」

 アリナの予知のせいで、皆...

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