第355章 他の国々が協力を求める

「渡辺会長、実はこの素材は心臓ステントにも適していると思うのですが、材料の成分が……」

渡辺千咲は水上賀が並べ立てる話を、何一つ理解できずに聞いていた。

「待って。今言ったこと、全部メッセージで送ってちょうだい。私が代わりに聞いてあげるから」

彼女にはさっぱり分からない方程式だの分子だの、そんなものを聞かされたところで理解できるはずもない。

「はい、はい!」

水上賀は興奮のあまり手が震えていた。

「今期の配当金は、すでに口座に振り込まれております」

「ん」

渡辺千咲の銀行口座はゼロの数が多すぎる。特に国際銀行の機密口座となればなおさらだ。

だから配当金など、彼女は正直なとこ...

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