第37章 空間の裂け目での急な出会い

鈴木心優は緊張した面持ちで、時折自分の手首を見ては、服の袖でそれを隠していた。

島里町に着くと、渡辺千咲はまたしても高級ホテルを予約したが、その前にまず鈴木心優を連れてショッピングモールを一周した。

鈴木心優はショーケースの中のブレスレットに目をやった。どれも十数万、中には数十万もするバッグもある。

「これ、何の布団なの! 七十二万もするなんて! きっと金でできてるのね」

「こんな履き心地の悪そうな靴が一足で二十万だなんて!」

初めのうち、鈴木心優はただただ驚き、まるで理解が追いつかない様子だったが、モール内の様々な品物の値段を見るうちに、その衝撃は麻痺へと変わっていった。

七十...

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