第119章

徳川命が観月苍と会う約束を取り付けたと知り、成田夏目は朝一番で部下を引き連れ、病院の入り口で待ち構えていた。

徳川命の病状は特殊であり、成田夏目といえども完治させる自信はなかった。

だが、観月苍が手を貸してくれるとなれば話は別だ。成功率は少なくとも五割は跳ね上がるだろう。

車から観月苍、空見灯、そして成田響が降りてくるのを見て、成田夏目の瞳に喜びの色が浮かんだ。

「響、君が観月さんを迎えに行ったのか?」

「はい。今や観月さんは、僕の先生の先生ですから」

成田響は声を潜めてはいたが、その口調には隠しきれない興奮が滲んでいた。

成田夏目は一瞬きょとんとしたが、すぐにその意味を理解し...

ログインして続きを読む