第123章

空見灯が放ったその言葉に、その場にいた全員が口を噤んだ。

篠原流輝の悪行はすでに白日の下に晒されている。この会社が空見灯なしでは成立し得なかったこと、ましてや現在の成功などあり得なかったことは、社員の誰もが心の中で理解していた。

だが、それを認めたくない人間も一定数存在する。

かつては男に依存するしがない一介のマネージャーに過ぎなかった空見灯が、今や会社の大株主として君臨しているのだ。面白くないと感じる者がいて当然だった。

先ほど口を挟んだ市場開発部マネージャーの七尾悠が、鼻で笑うように言った。

「空見さんは口が上手いですね。自分が社長にならなきゃ会社が損をするとでも言うんですか?...

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