第135章

「空見?」

桐谷憂が追いかけようとしたその時、永瀬睦が立ちはだかり、彼の視線を遮った。

「憂、プロジェクト会議は終わったわ。直接報告したいことがあるの。重大な問題よ」

彼女は桐谷憂の腕に手を回そうとしたが、彼から放たれた冷ややかな視線に怯え、その手を引っ込めた。

桐谷憂は再びエレベーターの方角へ視線をやった。さっき、空見灯が怒っていたのは感じ取れた。だが、なぜだ?

この「重大な問題」とやらのせいか?

彼は頷いた。

「わかった。オフィスで話そう」

彼が反対しなかったのを見て、永瀬睦は安堵の息を吐いた。さっき言ったことは全部デタラメだったからだ。

このプロジェクトの重要性は知っ...

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