第145章

片明メディアの大会議室は、数十人の記者たちのざわめきに包まれていた。

「五十嵐社長がわざわざ足を運ぶなんて、空見さんとの契約のためだけか?」

「今回のこの派手な演出、まさか結婚発表じゃあるまいな」

「空見さんもやるもんだ。篠原流輝に桐谷憂、今度は五十嵐悠真か」

「あの美貌だ、男が放っておくわけがない」

ネット上の流言飛語を、大半の人間が真に受けていた。一般家庭出身の空見灯が、いくら美人とはいえ、すべての男を魅了するなどあり得ない話だ。

それでも彼らが集まったのは、五十嵐悠真の顔を立てるためであり、野次馬根性ゆえだ。

業界でも名うての吝嗇家であり冷徹な五十嵐がこれほど空見を庇うの...

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