第168章

「永瀬睦、どうして私を嵌めたの? 気でも狂った?」

自宅に戻った青葉風香は、ソファに寝そべって優雅に葡萄をつまむ永瀬睦の姿を目にし、怒りで視界が真っ赤に染まった。

二日前、突然押しかけてきた彼女は、当然のような顔でこの家に居座り続けている。

永瀬睦の入れ知恵に従えば、もっと取り分が増えると信じていた。

それなのに、仕事が増えるどころか、帰宅途中にマネージャーから「すべての広告契約が打ち切られた」と通告されたのだ。

神崎曉人との共演という千載一遇のチャンスを逃したことを思うと、悔しさで歯ぎしりが止まらない。片明メディアは当初、桐谷グループのショッピングモール広告塔として、真っ先に彼女...

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